運営主旨

総てを携帯電話から操作する現代社会。しかし、それに反比例する様に加速度的に退化する人間模様に、日本もスペインも変わりはありません。勝った、負けた、儲かった、楽しい、美味しい、カワイイとか言いながら、自分の欲を満たすのが多くの人の一生だとすれば、21世紀の人間社会がますます自己愛の迷路に迷い込むのも道理です。

 

それ故、もし、人が音楽、文学、絵画、スポーツ、隣人愛など、金と物以外の価値観を持ってふと我に返れば、それは金銭享楽至上主義の世の中に楔を打ち込む事になります。

 

ふと我に返れば、地の塩の如く、名作を読み終えた余韻の如く沁みる別次元の価値観…。この想いをスペインギターに託し、私が30年住んだスペインから日本人の心に一石投じたい。これが真に意図するところです。単なるギター販売ではなく、スペイン音楽、更にはスペイン自体への憧憬をも深めて欲しいとの想いを一本一本に込めて、スペインギターなる価値観を同胞日本人に問いかけます。

 

スペインギター価格基準経済的運営主旨

 

2002年ユーロ導入時1€(ユーロ)=119円だったレートも、日本政府の輸出振興のための対外円安方針もあり、2015年9月現在、1€=136円と円安ユーロ高状態が長引いています。日本国内の景気回復の足取りも重く、スペインギターを初め、輸入業界は受難の時代です。  

 

しかし、セファルディは円高円安に一喜一憂せず、また、今日多くのスペインギターメーカーや販売店の如く、原価二束三文の中国製スペインギターには決して手を染めず、何よりスペインギター振興の主旨に基づき、もちろん、店舗としての経済的運営も考慮し、普及モデル&手工スペインギター、及び、付属品の価格設定はおよそ次の様な基準によっています。 

 

スペイン製*普及モデル[全商品一覧160,000円以下ヨーロッパ国内価格(送料,関税etc.)

 

内部構造や塗装に工夫を重ねたプルデンシオ・サエス (Prudencio Saez)社のセファルディ指定オリジナルモデルです。

 

箔付けされたスペイン有名メーカーの普及モデルの小売価格が数十万円~100万円前後の日本市場を鑑みれば、セファルディ68,000~160,000円(税込)は極めて良心的と自負します。別枠で個人製作家がセラック手塗りで仕上げたGLシリーズ(全商品一覧中28万円,7本)も用意しています。

 

スペイン製*手工ギター[全商品一覧400,000円以上ヨーロッパ国内価格+α(送料,関税etc.)  

 

日本が世界で輸入ギターの一番高い国であることを考えれば、それよりは安価な設定です。

 

製作家の手工品は多くて年産14、5本。高価なのは当然ですが、輸入スペイン製手工ギターの日本国内小売価格が今日100万円前後からに対し、セファルディ40万円から。極めて良心的と自負します。

 

ギター付属品 残念ながら、純スペイン産のギター付属品メーカーの圧倒的大多数は、圧倒的に安い中国製品に潰されたか、原産国表示なしの中国製を自社製として販売するブローカーに身を落としたかのどちらかです。それでも、セファルディ付属品に至るまで、徹底的に原産国スペインのスペイン製に拘ります(を除く)。それ故、中には日本で市販の中国製その他に比べて、必ずしも安くはない場合も出て来ます。それでもスペイン製に拘りたい方、ご協力下さい。

 

値引きセール中古ギター スペインギター振興会の精神に基づき、ヨーロッパ国内価格+αの価格設定ですので、いわゆる値引きやセールは致しません。ただし、在庫中キズが付いたり、長期間売れ残りなどのギターについては、訳あり商品としてケースbyケースでご紹介します。

 

ギターの価格ではなく、スペインギター振興会の主旨に賛同して頂く様、お願いします。

 

時価 今日スペインを初め、世界中のギター専門店では安いギターには値札を付け、高価なギターは時価(ask*inquire)表示が罷り通っています。ネット上だけではなく、店内でギターは実際目の前にあっても時価でお尋ね下さいなのです。スーパーで人参だけ時価で、一々店員さんに料金を聞く様なものです。以前知り合いが大手ギター専門店で、有名スペイン人製作家のクラシックギターが時価だったので、料金を尋ねたところ、240万円ですが、現金なら170万円で結構ですと言われたそうです。まるで第三世界商法ですが、これが世界中のギター業界の現実です。

 

セファルディは常にフェアープレーの精神です。定価を公示します。但し、稀に製作家自身から時価表示を希望されます。この場合に限って製作家の希望により時価:お尋ね下さいと表記します。ご了承下さい。また、セファルディで取り扱うスペインギターは総てスペイン製であり、今日世界や日本に溢れる原産国非表示の中国製スペインギターは一本もないことをここに宣言します。

 

スペイン独自のギター:ギター木材の定番であるハカランダ(中南米ローズ)、ローズウッド(通称ローズ)、糸杉(シプレス)以外にも、くるみかえで虎目かえでマホガニなど、まだまだ多くの木材がスペインギターの歴史上使われて来ました。市場の既成概念に捕らわれず、スペインギター振興会の主旨を踏まえ、今後あらゆる種類のスペインギターを復興させて行く予定です。