表面板について
手工ギターの場合、ドイツ松(Sp:abeto alemán✿英:german spruce)とカナダ杉(通称‟杉“,Sp:cedro✿英:cedar)が主流。前者の方が良質と言う職人が多く、現に、原価も随分違いますが、ベルナベやフレタなど、カナダ杉を好む世界的名工もいますので、製作家との相性もあり、ギターが出来上がってみれば、一概にどちらが良いとは言えない面があります。
もっとも、一概には、表面板が“杉“のギターは最初から鳴り、“松“のギターは最初は鳴らないが、弾き込む程に、音量音質を増して来ると言われています。それ故、高級ギターの表面板はやはり“ドイツ松“だとも、一概に信じられている様です。
私の師匠、故マヌエル・カーノ先生の息子ホセ・マヌエル・カーノが現在コンサートに使用している先生の遺品2本は、表面板がそれぞれドイツ松と杉。両方共、凄い音量に音質です。一概には言えません。また、ギターコレクターとしても有名だった、晩年のマヌエル・カーノ先生は、表面板杉のギターを結構購入していました。”わしには時間がない“。こう言う選択理由もありだと言うことです。
また、YouTubeで国内外の著名なギタリストの動画を見ると、その使用ギターの表面板のドイツ松と杉の割合は大体6:4で、意外と杉を選ぶ奏者も多いことが分かります。
何れにせよ、音の即効性で杉、将来性で松と一概に言ってもいいでしょう(以上手工ギター)。
普及モデル(量産ギター)に高価なドイツ松は使われず(一部高級モデルを除く)、より安価な松材杉材が使用されます。ですから、普及モデル(セファルディではギター料金一覧表&ギター全商品一覧の198,000円以下のギター)の場合、この表面板松or杉の区別は余り気にせず、好みの音色で選べば宜しいでしょう。
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