指板について

手工ギター指板は、まず、黒檀(こくたん)だと思って宜しいでしょう。

 

おそらく、世界で一番重いこの木は、何と、水に沈みます。私も、指板が黒檀のギターと、他の安い木材の指板のギターを弾き比べてみましたが、どうやら、指板は比重の重い木の方が音も引き締まる感じがします。つまり、黒檀が最適であると言えます。

 

黒檀以外では、上でご紹介したインド産ローズウッド(通称ローズ)が、比較的安い普及モデル(量産ギター)の指板に使われます。その他、二昔前は色々な木材が指板に使われたそうです。

 

因みに、私は指板ローズラミレスⅡ世のフラメンコギター(1932年,糸杉)を持っています。21世紀とは違い、ラミレスがまだ自分でギターを作っていた頃の作品ですから(現在、高価なギターは影武者作&安価なものはラベル以外100%中国製)、これは滅茶苦茶鳴ります。

 

なお、若き名工フランシスコ・ムニョス(2018年国際ギター製作コンクール・アントニオ・マリン・モンテロ杯受賞)の受賞ギターは総黒檀製(側面・裏板&ドイツ松)でした。セファルディでは、このHomenaje(オメナッヘ)モデル[品番FAE]をご紹介しています。